質問状(Word) | 回答
★9月21日の柏市議会でのやり取り
柏市議会議員の内田ひろきさんは、しかくしょうがいしゃで、4回当選している方
です。この内田さんと柏市とのやり取りを、以下に記します。
●内田議員
「まず、今後市会議員選挙にしょうがいしゃが立候補するにあたって、たいへん危
機的な事案が、今回の選挙戦において発生いたしました。私に対してでございますが
、「しょうがいしゃ議員がいると税金の無駄遣いになる」このセリフを何度か聞きま
した。そして、私の後援会支援者宅にも訪問して同じようなことを言われた、という
事例がございます。まるで組織的に行われているのではないかと疑ってしまうような
事案です。これは差別に該当するのではないでしょうか。市の見解をおたずねいたし
ます。また、この差別の背景にはどのようなことが考えられるのでしょうか。お示し
をください。続きまして一部の有権者のこうした差別意識をなくすための取り組みに
ついてお示しください。」
●太田和美市長
「わたくしからは市議会議員選挙におけるご質問、三点についてお答えします。ま
ず、しょうがいしゃ議員がいると税金の無駄使いになる、とした一部の有権者の考え
が差別に該当するのではないかというご質問についてです。市議会議員選挙は、一定
の年齢や、居住地要件をみたすことでどなたでも立候補できるものであり、市民の付
託を受けて議員となられた方であれば、正常に議員活動ができるものです。したがい
まして、議員ご指摘のようにしょうがいを理由に立候補をさまたげるような言動や議
員活動にかかる財政負担が出されないということは決して許されるものではないと考
えます。この考え方は平成23年、第3回定例会においてもお答えしており、現在も
この考えに変更はございません。次にその差別の背景には何が考えられるかというご
質問についてです。次期ノーマライゼーションプラン作成のために昨年度実施した市
民向け調査の障がいのある人に対する偏見や差別をあなた自身が持っていると思うか
、という質問に対し、42%の人がある、または少しある、と回答していることなど
から、しょうがいへの理解不足が大きな要因ではないかと推測します。次期ノーマラ
イゼーションプランにおいてもしょうがいへの理解を深めるための啓発、交流、福祉
教育を充実させ、共生意識の増生を目指し、しょうがいへの理解を深めていくことを
目指してまいる予定です。今後、選挙管理委員会とも連携し、取り組みを行ってまい
ります。次に一部の有権者の差別意識をなくすための取組みは何かというご質問です
。本市は平成28年に施行された障害者差別解消法に基づき、しょうがいを理由にす
る差別の相談を受けております。相談の内容からみえてきたしょうがいを理由とする
差別の解消を図る取り組みを検討するため、司法関係者や、大学教授、当事者、家族
団体や福祉関係者、さらには教育機関などの関係機関を委員とした柏市障害者差別解
消支援地域協議会を設置しています。協議会で出された意見をもとに、広報柏や、ホ
ームページ、出前講座などによる啓発、周知活動を通じてしょうがい理解と差別解消
の促進をはかってまいります。」
●内田ひろき議員
「選挙選における差別キャンペーンのところで、これは福祉部長の方にお尋ねしま
すが、わたしは差別に該当するのではないかと申し上げたんですが、それに言及がな
かったんですが、市はそういう見方でいいんでしょうか。お訊ねします。」
●谷口恵子福祉部長
「お答えさせていただきます。議員がおっしゃっているのは、しょうがいしゃ差別解
消法に基づく差別に該当するかということかなと推測してお答えしますが、法律上で
はあくまでも事業所ですとか行政に対して合理的配慮を求めているものであって今回
のような部分は法律ではちょっと対象にならないと考えております。以上でございま
す。」
●内田ひろき議員
「それはちょっと私はおかしいと思います。法律上の議論ではなくて、これはやは
りあきらかなしょうがいしゃ差別であると考えます。この点は部長もちょっと認識を
改めていただいて、法治国家ですから当然法律は大事ですが、法律論だけで私たちは
生活しているわけじゃないんで、ちょっとじゃあ選管局長にもお訊ねしますが、選管
局長も同様な認識ですか?」
●関野昌幸 選挙管理委員会事務局長
「はい、お答えします。わたしどもの、選管の方ではそういった差別とかそういうも
のを判別する機関ではございませんので、一応福祉部長の答弁の通り同じ見解でござ
います。以上です。」